カバードコールとは — 日経225先物にコールの売りを重ねると何が変わるか
カバードコールは、持っている先物(または株・ETF)に対して、コールを売る形です。 コールを売った代金を受け取る代わりに、上昇したときの利益はコールの行使価格で頭打ちになります。
- 横ばいや小幅な上昇なら、受け取った分だけ先物だけより有利です
- 下落したとき、受け取った分だけ損失が小さくなります。ただし下落の損失そのものは止まりません(プットで保険をかけるカラーとの違い)
- 大きく上昇すると、先物だけを持っていた場合より利益が少なくなります
日経225に連動し、毎月コールを売る仕組みの「カバードコール型」のETFや投資信託もあります。 仕組みは同じで、分配の原資になるコールの受け取りと引き換えに、大きな上昇を手放していると考えると中身が分かります。
今日の値段で組んだ例
ルール: 先物(ラージ)を現値で1枚買ったとして、現値に最も近いコール、または+5%に最も近いコールを1枚売ります。
カバードコール(現値に近いコールを売る)の今日の例(10月2日の清算値段)
先物 買い 1枚(68,309円) + 68,250円コール 売り 1枚(清算値段 2,505)
2026年11月限(残り42日)・日経平均 68,309円。行使価格は決まったルールで自動的に選んでいます。
| 組んだときの受け渡し | 受け取り 2,505ポイント(ラージ 2,505,000円・ミニ 250,500円) |
|---|---|
| SQでの最大利益 | 2,446ポイント(ラージ 2,446,000円・ミニ 244,600円) |
| SQでの最大損失 | 限定されない |
| 損益分岐点(SQ値) | 65,804円 |
詳しく見る(日経平均やIVが動いたときの変化)
| 日経平均が100円上がると(デルタ) | 約+48ポイント(ラージ 約+47,806円) |
|---|---|
| 1,000円動いたときのデルタの変化(ガンマ) | -0.064 |
| 1日たつと(セータ) | 約+29.4ポイント(ラージ 約+29,445円) |
| IVが1ポイント上がると(ベガ) | 約-92.3ポイント(ラージ 約-92,302円) |
今日の時点での変化の目安です。日経平均や残り日数が変わると、これらの数字自体も変わります。 意味はデルタヘッジのページで例を使って説明しています。
手数料・証拠金の金利は含みません。清算値段は取引所が算出した理論上の値段で、 実際に約定する値段とはずれます。
カバードコール(+5%のコールを売る)の今日の例(10月2日の清算値段)
先物 買い 1枚(68,309円) + 71,750円コール 売り 1枚(清算値段 1,055)
2026年11月限(残り42日)・日経平均 68,309円。行使価格は決まったルールで自動的に選んでいます。
| 組んだときの受け渡し | 受け取り 1,055ポイント(ラージ 1,055,000円・ミニ 105,500円) |
|---|---|
| SQでの最大利益 | 4,496ポイント(ラージ 4,496,000円・ミニ 449,600円) |
| SQでの最大損失 | 限定されない |
| 損益分岐点(SQ値) | 67,254円 |
詳しく見る(日経平均やIVが動いたときの変化)
| 日経平均が100円上がると(デルタ) | 約+70ポイント(ラージ 約+70,223円) |
|---|---|
| 1,000円動いたときのデルタの変化(ガンマ) | -0.059 |
| 1日たつと(セータ) | 約+24.1ポイント(ラージ 約+24,138円) |
| IVが1ポイント上がると(ベガ) | 約-80.3ポイント(ラージ 約-80,293円) |
今日の時点での変化の目安です。日経平均や残り日数が変わると、これらの数字自体も変わります。 意味はデルタヘッジのページで例を使って説明しています。
手数料・証拠金の金利は含みません。清算値段は取引所が算出した理論上の値段で、 実際に約定する値段とはずれます。
過去のSQ間で、毎月コールを売っていたら
2023年1月から2026年9月までの44回のSQ間(SQの日の日経平均終値 → 次のSQ値)で数えています。
| 持ち方 | 44回の合計 | 1回の最大の利益 | 1回の最大の損失 | 利益の回数 |
|---|---|---|---|---|
| 先物だけ | +103.9% | +11.9% | -13.4% | 34回 |
| 先物+現値のコールを売る | +76.0% | +5.6% | -11.4% | 38回 |
| 先物+5%上のコールを売る | +109.4% | +8.6% | -13.0% | 36回 |
試算の前提: SQの日の日経平均終値で次の限月を組み、次のSQ値で清算したとして計算。値段はその日の日経VIをすべての行使価格に当てはめたブラック・ショールズ式で、実際の値段(下側ほどIVが高い)とは違います。手数料は含みません。損益は日経平均の何%分かで表示。
合計で見ると、先物だけは+103.9%分。現値のコールを売る形は+76.0%分で先物だけを下回り、+5%上のコールを売る形は+109.4%分で先物だけを上回りました。どちらが上になるかは、その期間に大きな上昇が何回あったかで変わります。
コールを売った分、下げた回の損失は受け取った分だけ小さくなり、 大きく上げた回の利益はコールの行使価格で止まります。 この期間はSQ間で+5%以上上がった回が44回中15回あり、その回でコールを売った形は上昇を取り逃しています。
始める前に
- 売りを含む戦略は証拠金が必要です。必要額は取引所の証拠金制度(VaR方式)で日々変わり、 相場が荒れると急に増えることがあります
- 清算値段は理論値です。実際には売値と買値の差(スプレッド)があり、 遠い行使価格ほど取引が少なく、思った値段で約定しないことがあります
- SQをまたぐと自動で清算されます。SQ値は寄り付きの値段から決まり、 前日の終値から大きく離れることがあります(幻のSQ)
- このページは仕組みとデータの説明で、特定の取引を勧めるものではありません。