バタフライ・スプレッドとは — 日経225オプションで「ここに着地する」に賭ける形
バタフライは、真ん中の行使価格を2枚売り、その上下を1枚ずつ買う形です(1:2:1)。 SQ値が真ん中の行使価格ちょうどに着地したときに利益が最も大きくなり、 上下の外側に外れると、支払った分が損失になります。
- 損失も利益も限定されています。最大損失は組んだときの支払いです
- 支払いが小さく、当たったときの利益は支払いの何倍にもなりえます。ただし当たる範囲は狭くなります
- コールだけでもプットだけでも同じ形が作れます。売り買いを逆にした「ショート・バタフライ」は、大きく動けば得になります
- 真ん中をプットとコールで売り、外側を買う形は「アイアンバタフライ」と呼ばれ、損益の形はほぼ同じです
今日の値段で組んだ例
ルール: 真ん中は現値に最も近い行使価格、上下は現値から±2.5%に最も近い行使価格のコールです。
コール・バタフライ(買い)の今日の例(10月2日の清算値段)
66,625円コール 買い 1枚(清算値段 3,455) + 68,250円コール 売り 2枚(清算値段 2,505) + 70,000円コール 買い 1枚(清算値段 1,565)
2026年11月限(残り42日)・日経平均 68,309円。行使価格は決まったルールで自動的に選んでいます。
| 組んだときの受け渡し | 支払い 10ポイント(ラージ 10,000円・ミニ 1,000円) |
|---|---|
| SQでの最大利益 | 1,615ポイント(ラージ 1,615,000円・ミニ 161,500円) |
| SQでの最大損失 | 135ポイント(ラージ 135,000円・ミニ 13,500円) |
| 損益分岐点(SQ値) | 66,635円・69,865円 |
詳しく見る(日経平均やIVが動いたときの変化)
| 日経平均が100円上がると(デルタ) | 約-2ポイント(ラージ 約-1,956円) |
|---|---|
| 1,000円動いたときのデルタの変化(ガンマ) | -0.002 |
| 1日たつと(セータ) | 約+3.5ポイント(ラージ 約+3,542円) |
| IVが1ポイント上がると(ベガ) | 約-7.0ポイント(ラージ 約-6,977円) |
今日の時点での変化の目安です。日経平均や残り日数が変わると、これらの数字自体も変わります。 意味はデルタヘッジのページで例を使って説明しています。
手数料・証拠金の金利は含みません。清算値段は取引所が算出した理論上の値段で、 実際に約定する値段とはずれます。
過去のSQ間で、真ん中の近くに着地したか
2023年1月から2026年9月までの44回のSQ間(SQの日の日経平均終値 → 次のSQ値)で数えています。
- SQ値が組んだ日から±2.5%の中に着地したのは44回中17回
同じ形を毎回組んでいたら
- 利益で終わったのは44回中17回
- 利益の回の平均は日経平均の+1.30%分、損失の回の平均は-0.36%分
- 最も大きな損失は2023年5月に組んだ回で、日経平均の-0.56%分 (その間の日経平均は+8.9%)
- 44回を合計すると日経平均の+12.31%分
試算の前提: SQの日の日経平均終値で次の限月を組み、次のSQ値で清算したとして計算。値段はその日の日経VIをすべての行使価格に当てはめたブラック・ショールズ式で、実際の値段(下側ほどIVが高い)とは違います。手数料は含みません。損益は「日経平均の何%分か」で表しています (日経平均6万5千円なら、1%分はラージ1枚で約65万円・ミニ1枚で約6万5千円)。
この試算では44回中17回が利益で、44回の合計は日経平均の+12.31%分(プラス)でした。 バタフライは外れる回が多く、当たった回の利益が大きい形です。アイアンコンドルとは損益の出方が逆になります。 この試算は、真ん中と外側に同じIV(日経VI)を当てはめているため、実際の値段で組んだ場合とは結果が変わります。 SQの日の着地点を狙うので、SQ値が寄り付きで決まること (前日の終値から数百円離れることもある)も考えに入れる必要があります。
始める前に
- 売りを含む戦略は証拠金が必要です。必要額は取引所の証拠金制度(VaR方式)で日々変わり、 相場が荒れると急に増えることがあります
- 清算値段は理論値です。実際には売値と買値の差(スプレッド)があり、 遠い行使価格ほど取引が少なく、思った値段で約定しないことがあります
- SQをまたぐと自動で清算されます。SQ値は寄り付きの値段から決まり、 前日の終値から大きく離れることがあります(幻のSQ)
- このページは仕組みとデータの説明で、特定の取引を勧めるものではありません。